このページでは、米国英語を中心に良く耳にする発音(音声)の変化のパターンをまとめておく。
発音の変化の幅は、英語が話される国や地域または個人ごとにまちまちである。是非、自分の耳で確認してもらいたい。

なぜ、発音が変化するのか?

英語では、重要な単語(内容語)はゆっくりと強く発音され、冠詞、前置詞、代名詞、接続詞、助動詞、be動詞 を始めとする単語(機能語)は弱く速く発音される。
これら速く弱く発音される機能語を中心に、大きく音が変化する。
これは、速く話す時に、楽に(力を抜いて)発音できるように音が最適化された結果である。
子音は発声をサボったり、発声しやすい音に変化する。弱く発音される母音は曖昧になり、更にその母音そのものが発音されなくなることもある。


入門

want と won't

この二つ単語の音は全く異なる。 won't の o は、ゆっくり大きく、[ オウ ]と発音される。
発音記号でみるとwantは[want]、 won'tは[woʊnt]。

can と can't

can't の最後の t が発音されることは稀(殆んど聞こえない)。ただし、この二つの単語の発音は全く異なる。
  • can : [ クン ]という感じで、弱く素早く発音される。 発音記号だと[kən]、あるいは[kn]。
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canの発音は、母音の前なんかだと特に[kən]が多い。kやgの前だとnにおいてbankとbandの違いと似たことが起こるときあり。否定でなくcan単体でも[kæn]となることはある。
  • can't : 大きくゆっくり発音される[ キャアン ]. 消えたtの間も残る。(英国英語だと[カァン]のように響く) 発音記号だと[kæn]。
他の助動詞でも、否定形は強くゆっくり発音される。
できるということを強調したいときでも、canを大きくゆっくりに発音することはなく、canの直後の動詞を強調する。
       You can DO it!

and

andは、通常弱く軽く発音される。en のように聞こえることも多い。良く使われる名詞の組合せの中では、'n' としか聞こえないこともある。
     and → an' → 'n'
     up and down → up 'n' down
     Rock and Roll → Rock'n Roll

thought と sort

sort の摩擦音 s (発音記号[s]) は、日本語の[ス]より、ずっと強く長く発音される。ssort のように聞こえたら sort。
一方、thought の摩擦音 th (発音記号[θ]) は短く発音される。


音が繋がる - リンキング(linking)

隣り合う単語の音が結合する

子音 + 母音

前の単語の最後の子音と、次の単語の先頭母音が繋がって発音される。
リンキングと呼ばれるらしい。
   What is it?  → Wha-ti-si-t?
   in an ordinary world  → i-na-nordinary world
   Anything like an alien → Anything lika-nalien

単語を分けて発音するよりくっつけて発音した方が楽だから、ということらしい。
この仕組みについて解説しているサイトは沢山あるので、詳しい説明はそちらに譲る。

子音 + y

yも直前の子音とくっつく。その場合、発音し易いように少し音が変化する。
    would you → woul-jyou        (発音記号だと、[wʊd ju] → [wʊʤu])
    meet you  → mee-chou        (発音記号だと、[mi:t ju] → [mi:ʧu])
    miss you  → mi-shou          (発音記号だと、[mɪs ju] → [mɪʃu])
    does you  → doe-zyou         (発音記号だと、[dʌz ju] → [dʌʒu])
    got you   → go-chou           (発音記号だと、[gat ju] → [gaʧu])
    next year → nex-chear        (発音記号だと、[nekst jir] → [neksʧir])
yの音が[i]の音にならないように注意。もっと口を緊張させた[j]の音。 earとyearの前に、子音で終る単語が来た時の発音を聞き比べてみると、音の違いが分かりやすい。
Kitty cat ears or nurse? (Haruhi #6)       キャッティアズ
Next year we'll be super busy. (Haruhi #11)   ネクスチィア

音が消える(1) - リダクション(reduction)

単語の最後の子音の音が消える。

同じ(ような)子音の連続

子音が延びたように発音される。有声音と無声音の間でも起きる。
    I guess some folks are just strange like that. → I gue' ssome folks are just strange like that.
    What does she want? → Wha' doe' sshe want?
    Then I take the top puff and dip it into the cream. → Then I take the to' ppuff and dip it into the cream.
    What do you need to help with? → Wha' do you nee' to help with?
    I don't even know where we are. → I don't eve' nknow where we are.
    Just who in the world is she? → Just who in the world i' sshe?
    I had to have a cavity taken care of. →  I ha' to have a cavity taken care of.
    in my head → i' mmy head

破裂音の連続

破裂音(b,p,t,d,k,g)の連続も、音が省略される。ただし、消えた音が存在していた場所に "間" は残る!(これ重要)。
気持の中では発音している(実際、発音する直前までの舌の形は作っているが、空気を抜かない)。
     I can't get to sleep. → I can' ge' to sleep.
     it gets → i' gets
     I just couldn't turn down my good buddy Kyon. → I just couldn't turn down my goo' buddy Kyon.
would/hadの短縮形 'd の直後に破裂音から始まる単語が置かれた場合、'd の聞き取りは非常に難しくなる。
     That'd be you.
破裂音+子音の場合でも、破裂音は発声されずに、"間"だけに変化することが多い。
     That was the turning point. → Tha' was the turning point.

文末の破裂音

文末、文の切れ目にある最後の破裂音の発音は、非常に弱くなり、消えることもある。音は急に止まる(破裂音を発生する口の準備をしたところまでで、発音を止めてしまう。気持ち的には発声しているつもり)。
受けてきた教育や、出身地によって、語尾をしっかりと発音する人と、曖昧にする人がいるらしい。米国南部発音では音の消失が顕著に見られる。逆に英国英語は非常にはっきりと発音する。
    But, → Bu',
    It's hot! → It's ho'!
    finish it. → finish i'.
    Hurry up! → Hurry u'!
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単語の最後のd/t音がきちんと発声されないとき、bat と bad の聞き分けは可能か?という疑問が生じる。実は、このふたつの聞き分けは可能である。最後の子音が無声か有声かで、その直前の母音の長さが変ってくる。最 後の子音が無声の場合母音は短く発声され、有声の場合は長めに発声される。(でも何故だか、辞書の発音記号上は同じ)

that と the

thatは、直後の単語の音によっては、't'の音が消え、theと区別が付きにくくなる。
  • 消えたtの代りに "間" が少し残るのがthatとtheの違い。
  • thatが名詞の前に置かれた場合、母音は[æ]となる。theの母音は様々に変化する([ði:],[ði],[ðə],[ð])が、この音にはならない。
  • それ以外のthatの母音は曖昧母音化[ə]することが多く(または母音が欠落)、発音上はtheと区別が難しい。それは文脈で判断する。
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コウビルド英語辞典での説明
1. Used to refer back: You use it in various ways to refer to something which has
already been mentioned or which is already known about. When THAT is used like this,it is ALWAYS pronounced [ðæˈt]

thatとtheの語源は共通で、実際意味も似ている。普通の会話の中で区別が付かないことがあっても、気にしすぎない方が良いに違いない。

音が曖昧になる

母音が曖昧になる

母音が弱く発音されるとき、曖昧母音になる。米国南部では、特に顕著。
      you → ya

弱音の母音が消える

高速で発音する時、母音が消えることがある。特に、m,n,lの前の母音は消えやすい。
      This is → Th's 's
      in → 'n
      with → w'th
      some → s'me
      from → fr'm
      probably → prob'bly → prob'ly

二重母音が単母音化する

速く軽く発音される機能語で起き易い。
      while  [wail] → [wal]
      so     [soʊ] → [so]
      there  [ðeər] → [ðər]
      I'll   [aɪl] → [al]

有声/無声の発音の区別が曖昧になることがある。

コソコソつぶやき弱く発音されるとき、どなりながら強く発音さるとき
      v ←→ f
      b ←→ p
      z ←→ s
アクセントのない語尾のvはfのように聞こえる。直後の音が無声音の時、発生し易い。
      have → haf
      lives → lifes
隣り合った子音が影響を与えあう。有声の子音と無声の子音が隣り合っている場合、一方の音にひきずられて両方有声化したり、無声化したりすることがある。
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動詞三単のsや、名詞の複数形のs が、「ス」と発音されたり、濁って「ズ」と発音されたりするのも同じ原理による。sの直前の音が有声か無声かによって、発音しやすい方を選んでいるだけ。


音が変化する(1)

t音の有声化 - フラッピング(flapping) - 弾音化

母音の音に引きずられてtの音が濁り、dやlの音のように聞こえる(dやlの音とは微妙に異なる少し軽い音で、日本語のラ行の音に結構近い) 米国英語特有。
力を抜いて発音する箇所において、t音を無声化するのをサボっている。

 こんな感じ
    water  → waler
    shut up  → shul-up
    better → beller
    at all → al-all
    cut it out -→ cud-id-out
    get out  → gel-out
    got it  → god-it
    little  → lille
    pretty  → prelly
    that'll → thad'll
「Shut up!」を「Shaddap!」と綴ったりすることがあるので、米国のネイティブ自身もt音を濁らせて発音していることを認識している。
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t音が変化するのは以下の時で、tの直後の母音にアクセントがないとき。t音がリラックスした音になる。
  • 母音 + t + 母音、または単語末尾のl
  • 母音 + r + t + 母音、または単語末尾のl
tが、母音/半母音に挟まれたとき、t音が有声化する。単語末尾のlは、半母音的に扱われる(音節として扱われる)ため、やはりt音に影響を与える。(apple - アッポォ、people - ピーポォ … などを思い浮かべれば良い)

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おまけ
want it と wanted を音の面からだけで聞き分けは可能なのだろうか?


音が消える(2) - リダクション(reduction)

弱音のf,v

単語の最後の弱音fが落ちる。弱音のvは、よくfの音に変化し、更に落ちることがある。
of の fの音は良く落ちる。
    sort of → sort o' → sorta
    kind of → kind o' → kinda
    a lot of → a lot o'
    because of that.   → because o' that.
    a tiny bit of that → a tiny bit o' that
    lot of → lot o' → lota
    lots of → lots o' → lotsa
    out of → out o' → outta
    have to → haff to  → hafta
    cup of → cup o' → cuppa
実は、o'clock は、もともと of clockだったものから、fの音が落ちたもの。
cuppaは、英国では「1杯の紅茶」という意味の名詞として使われることもある。

give me も、veの音が完全に落ちてしまうことがある。
    give me → gi' me → gimme

ingのg

動詞の現在分詞、動名詞のingや、ingで終わる名詞のg音は、弱くなり消えがち。特に、米国南部の発音では顕著である。
    What're you saying? There's nothing great about it. → What're you sayin'? There's nothin' great about it.
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本来は、単体の n の音と、ng の n の音は、異なる。単体のnは口の中の比較的前の方を舌で塞ぐけれども、ngのnは、喉の奥の方を舌で塞ぐ。

単語の頭のh

アクセントの無い単語の頭のhの発音は非常に弱くなる。完全に落ちてしまうこともある(ただし、間は残る)。
頻繁に利用される him, her は殆どhの音が聞こえない。he、hisでも良くh音が落ちる。have/hadのh音も良く脱落する。
    like him → like 'im
    like her → like 'er
    when he  → when 'e
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by yourself と by herself の聞き分け

速い会話の中では、herselfの hの音が良く落ち、またyourselfの[u]の音は発音されないことが多いため、by herself[bai ɚseˈlf]とby yourself[bai jɚseˈlf]は、かなり音が似てる。by herself は、ふたつの単語の母音[i]と[ɚ]の音をスムーズにつなぐために、軽い[j]の音が間にはさまれることがあるため、聞き取りがより難しくなる。しかし、この二つには違いがあり、聞き分けは可能である。
  • by herselfの方は、[j]の音が挟まれた場合でも、yourselfの[j]の音ほど強くない、非常に弱い音
  • by yourselfのほうは、ふたつの単語が完璧にくっつき buyer selfにかなり近い発音になる
  • by herselfのほうは、hは音として聞こえてないだけで、ふたつの単語の間に小さな間が残る。byからherselfのhに発音が移行するときに起きる aspiration分の間。(aspirationとはpinとspinのpの違いにおける、pinの方のpでおこる気息音)

次は、ネィテイブのコメント
 I guess they can sound pretty similar, but for me when I say the two I can tell there is aspiration in "by herself" To me, "by yourself" can sound a lot like "buyer self" while "by herself" has a bit more pause because of aspiration with the 'h'.

hではないが、them の th も落ちる。
    got them → got 'em
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言語学的には、'em は、themとは別の単語から来ている。
古い英語には、them と同じ意味の hem という代名詞があり、このhemから h音が落ちて、'em と発音されている。代名詞hemが使われなくなったあとも、'em だけは使われ続けている。

代名詞のhやthの音が落ちることにより、「母音 + t + 母音」の並びになりt音のフラッピングも発生しやすい。
    without him → withoud 'im
    let her → led 'er
    what he  → whad 'e
    got them → got 'em → god 'em

would haveの変化

助動詞haveの h音は消えやすい。弱音のvも f音に変化しやすい。
    would have → would of (would've)
    should have → should of (should've)
のように発音される。きちんとした教育を受けてないネイティブには、このように綴りを間違える人がいるらしい。

更に、f音が欠落し、
    woulda
    shoulda
のような発音になることもある。

nの後ろのt

"nt+弱母音" のとき、ntの t がnに代ったように発音される。米国英語で顕著に現れる。
nを発音する時の舌の位置と、tを発音する時の舌の位置がそっくりなことが、発音をサボらせる原因じゃなかろうか。
   winter        → winner
   internet      → innernet
   wanted        → wanned
   center        → cenner
   dentist       → dennist
   into          → inno
   listen to     → listenno
   count on      → counn'on
   in front of   → in fronn' of

助動詞やbe動詞の否定時、発生しやすい。頻繁に起こる。
   isn't it      → isnn' it  →innit
   shouldn't I   → shouldnn' I
       - Why shouldn't I flip it?
   wasn't I      → wasnn' I
       - But why wasn't I that person?
   won't it      → wonn' it
       - Brigade'll have to do then, won't it.
       - if that's the case, won't it be okay to force change to happen,
   haven't it    → havenn' it
   didn't you    → didnn' you
   aren't I      → arenn' I

h音の欠落と同時に起きることもある。
   won't have to  → wonn' 'ave to
   isn't he → isnn' 'e

want to と going to

want toは、まずtの連続により一つのtが落ち、次ぎに nt のtが欠落する。
   want to       → wan' to → wann'o → wanna
+

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want a も want to と同じく t音が欠落し、同じ発音となる。両者は、文法面から判断する。
going toは、goingの最後のgが殆ど発音されないため "n t" という並びになり、
その nt のtが欠落する。
   going to      → goin' to → goinn'o → gonna
going to に限らず、***ing to の並びでは、同じように音が変化することがある。
   trying to     → tryin' to → trynn'o → tryna

nの後ろの d

nの後ろの dでも同じように消えることがある。nの音に置き換わったように聞こえる。
       I'll find him! → I'll finn 'im!
       wonderful → wonnerful
       kind of → kinda → kinn'a

nの後ろの th

nの直後の thも消える。nの音に置き換わったように聞こえる。
th音を口から空気を抜かずに発音しようとするので、鼻の中に籠ったような音になる。
   in the → in 'ne      in a と聞き間違え易い(ただし、トーンやピッチは異なる)
   when they → when 'ney
      - even when they're not on the phone?
      - When they figured it out, it was only a matter of time.
   when that → when 'nat
+

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日本人からするとth音とt音かなり異なって聞こえるが、実はそれらの音は非常に近い。th音の発声方法は、舌を歯に挟んで発声する人から、歯の裏に舌を付けて発声する人までいろいろいる。後者の発声方法は、t音の発声方法にかなり似ている。 早く喋るほど、よりt音に似かより、リラックスした発音をすると、n+tと似たような変化が起きる。



in a は下げ調子で i nuh (イナ) のように発音する。一方、in the は上げ調子で in nuh (インナ) のように発音する。



ing + th の組合せの時も、gが殆ど発音されないため、同じことが起こりやすい。
   anything they want → anythin' 'ney want

nの直後に、t/d と th が並ぶと、両方とも n の音に飲み込まれることがある(音が籠る)。
   And that → Ann 'nat
   And then → Ann 'nen
   And they → Ann 'ney
       - And they say something like
   Isn't that → Isnn 'nat
   Doesn't that → Doesnn 'nat
   I can't see your point though. → I can't see your poinn 'nough

nの直前のt/d

逆のtnパターンでも、t音が消えかかり、かすかになる。この場合t音が消え、間だけが残るように聞こえる。
t音を口から空気を抜かずに,そのまま次のnの音に移るので、鼻の中に籠ったような音(間)になる。
    witnesses → wi'nesses
       - All the club members here are witnesses.
    written → wri'en
    certain → cer'ain
       - We're certain that it was Miss Suzumiya who closed the access to the past.

nをふたつのt/dで挟んだパターンもある。滅多に使われないが、must の否定形では、ふたつのtの音がnに飲み込まれる。
    mustn't → mus'nn
       - She is off to work again today and mustn't be late.
    wouldn't it  → woul'nn' it
さらに、h音の欠落と同時に起きることもある。
    wouldn't have → woul'nn' 'ave
    didn't have → di'nn' 'ave

ふたつのnが、t を挟んだパターンもある。
    don't know    → donn' know → dunno

t/d + 弱母音 + n から、弱母音が欠落し、さらにtの音が消えることがある。
    accident → accid'nt → acci'nt
    captain → capt'n → cap'n
    debating → debat'ng → deba'ng
        - I’ve been debating for a long time whether or not I should make this announcement  (Death Note #22)
    sentence → sent'nce → senn'nce
    button → butt'n → bu''n
    forgotten → forgott'n → forgo''n

mの前のt/d

mの前のtも消える
    let me see → le' me see → lemme see
mの前のdも消える
    old man → ol' man
    find me → fin' me

mの後ろの t/d

この組合せでも、大きく音が変ることがある。

mの後の g

m直後のgがはっきりと発音されないことがある。
    I'm gonna → I'm 'onna

lの前のt/d

lの直前のt/dも、n/mの場合と似たような現象が起きることがある。t/dの舌の形を作ったところで息を抜かず、そのままlの音に移るため。
    exactly → exac'ly
    little → li'le
    honestly → hones'ly
    repeatedly → repeate'ly
 
tがnとlに挟まれると、よりtの音が消えやすい。
    countless → coun'less

lの直後のt/d

lの直後のt/dが、lの音に飲み込まれることがある。

lの直後のth

th音が、lの音に引きずられる。
    Well then → Well 'en   (lの音に引きずられた籠ったthの音になる)

lの前のn

finallyが、「ファイニー」のように発音されることがある。

子音に挟まれた子音

3つ以上の子音が並ぶと、真ん中に挟まれた子音の音が欠落しやすい。二つの単語の並びにより子音が並んだ場合以外に、弱母音の欠落により子音が並んだ時にも発生する。


音が変化する(2)

tの直後のs

tsの組み合わせで、「ツ」のような音になるが、これは単語を跨っても発生する。
    get some → getsome

nの直後のs

nの音の直後にs音があると、「ンス」でなく、「ンツ」のような音になることがある。
tsが「ツ」という音になるのと同じ原因。nの舌の位置とtの舌の位置が同じであることによる。
sの準備が整う前(つまりまだnの口の形の時)に口から音が洩れると、t音になる。
    once → onts
    prince  → prints
    pronounce  → pronounts
    insurance  → intsurance/inchurance
         You have solved the insurance fraud murder investigation (Death Note #6)
    ancient → antcient/anchient

b、p、mの直前のn

bやpやmの前にnの音が来ると、発音しやすいようにnがmの音に変化する。
    can be → cam be
    on my → om my

n + t + b/p/m の並びから、tの音が落ち、nがmの音に変化することもある。
    don't mention it → don' mention it → dom' mention it
    can't believe it → can' believe it → cam' believe it

willとwould

willとwouldの母音は曖昧母音化し、最後の子音[l/d]は、その直後に続く単語によっては非常に聞き分けが難しくなる。しかし、ネイティブによ ると「wouldとwillの発音は似てるけど違う。また(無意識のうちにも)文法的に判断している部分もある。」。また、「100%聞き取ることはできる。だが日本国内で10年、海外で6年かかる」(英語耳)ということらしい。
聞き分けのコツを説明できる方、コメントお願いします

will you の [l]音が非常に聞き取りにくくなる。wi' you のように聞こえる。

音が現れる

母音+母音

母音で終わる単語の直後に、母音から始まる単語が置かれた場合、発声を楽にするためにその母音間に[j]や[w]の半母音の音が挟み込まれる。
[iː][eɪ][aɪ][oɪ]+母音=[j]が現れる。例:finally arriveで[yəraiv]
[uː][oʊ][aʊ]+母音=[w]が現れる。例:you honestly thinkで[wɑnəstli](らきすた第2話)

hの音が聞こえる

文の先頭、文の途中でポーズが入ったあと、先頭に余計なhの音があるように聞こえることがある。感情が載っているときに起こりやすい。



短縮形

助動詞、be動詞などは、音が省略される。短縮形と呼ばれているが、話し言葉ではこの短縮形の方が標準。
助動詞/be動詞がきちんと発音される時、逆にそこには重要な意味がある。

is/has

is/has は、'sになってしまう。
     - it's gone!
ネイティブも、isとhasのどちらの短縮系かは考えてないらしい。

does

doesも、'sになってしまうことがある。ものすごく崩れた言い方。
       What's he want? ← What does he want?
       How's he look? ← How does he look? (Planetes #7)

you are

you are は、you're となる。発音は your と同じ。学の無い人の中には、yourと綴る人もいる。

we are

we are は、we're となる。発音は[wɪər][wəˈːr]

would/had

would も had も 'd になってしまう。ネイティブの中には、区別が曖昧な人もいるらしい。
'd better が、would better か had better か悩む人もいるらしい。

did

did さえも 'd になってしまうことがある。
     How did you do?  → How'd you do?
     What did you say?  → What'd you say?
普通のdid youが単独で使われる時も、発音上は dが一つ欠落してしまうことがある。[jya/jye] のように発音される。
     did you → 'd you

it's と its

it's と its は、音からは全く区別が付かない。同じように、who's と whose も音声上は区別できない。文脈から判断する。
ネイティブは、これらの異なるものを同じ単語と感じているようで、綴りを間違っているネイティブを、かなりの頻度で見かける。

言い慣れたフレーズ

had better

'd betterは、'dの音まで良く落ちる。'dのあった所に "間" も残らない。
     - You better go!

would like to

'd like to の 'dの音も省略されることがある。

have got

have gotは、have の代りに好んで使われる
     - 'cause she's got a scary sister guarding her.
have to は、have got to となる。 have got to は、've gottaから、更に'veの音が落ちて、gotta だけになることがある。
     - You gotta go!


what are you と what do you

what are you と what do you の二つは、実は音からだけでは区別が付かないことがある。どちらも、whaddaya のように発音される。
     what are you   → whatのtが濁り、母音が曖昧化する whad're ya
     what do you    → whatのtが欠落し、母音が曖昧化する wha'do ya
        - Wait! what are you doing, you idiot?!
        - Hey, what do you mean?!



文の先頭の音、単語は省略されがち

機能語から始まる文の最初の音

機能語から始まる文の最初の音(特に、アクセントの無い母音)は、消えてしまうくらい弱く発音される。
       It seems  → 't seems
       It was    → 'twas
       It's okay → 'ts okay
       I'd like to → 'd like to
発音される場合でも、「The guy is...」→「 The guy is...」、「Except for...」→「 Ex cept for...」 のように、極端に軽く発音されることが多い。

よく使うフレーズや単語

よく使うフレーズや単語も、擦り切れる。アクセントの無い先頭の母音は、特に消えやすい。
       What's up!  → 'Sup
       because → 'cause
       about → 'bout
       okay → 'kay
       around → 'round

単語の省略

明らかな単語の省略 ー 主語の省略

     (it's) time to
     (it) seems to
     (I) thought you wanted to have a review session or something.
     (I) wonder if the counter even goes that high.
     (You) Wanna touch it?

明らかな単語の省略 ー 助動詞の省略

     (Does) anyone wanna .... ?         (wants to とはならない点に注意)

発音の手抜き

      Where you going?
      Where you been?

興奮によるbe動詞省略

      You liar!

おまけ

米国南部の発音は、音の変化、音の省略が多い。また、多くの母音が曖昧母音化するので、耳に柔らかく響く。
 I fell asleep without even realizin' it.
 (It) Must be 'cause I've been thinkin' 'bout all this stuff.
 I think I('d) better go to bed early today.



発音通りのスペル

歌詞カードや、DVD字幕などで、時々発音通りに綴ったスペルを見掛ける。
口語的なスピーチを伝達するためスペル。eye dialectと呼ぶらしい。

    dunno      don't know
    wanna      want to
    gonna      going to
    kinda      kind of
    sorta      sort of
    gotta      got to
    outta      out of
    lotsa      lots of
    hafta      have to
    oughta     ought to
    shoulda    should have
    woulda     whould have
    mighta     might have
    tryna      trying to
    c'mon      come on
    'cause, 'cos, 'cuz     because
    'course     of cousrse
    'em       them
    'n'       and
    'round     around
    'bout      about
    'tis       it is
    'twas      it was
    gimme      give me
    lemme      let me
    ...in'     ...ing
    atta       that's the
    ya        you
    y'all      you all
    betcha     bet you
    doncha     don't you
    gotcha     (I) got you
    'kay       okay
    'Sup?,  Wassup?     What's up?
    Shaddap!    shut up!
    helluva     hell of a
    whaddaya, waddaya     what are you または what do you
    whatcha      what are you または what do you

その他省略表記

未分類。
    'least      at least
    'night      good night
    'fraid      (I'm) afraid
    lil'        little


発音の揺れ

個人の好みや地域によって、基本的な単語であっても異なる発音がなされることがある。

really

丁寧な発音では[ri:əli]だが、カジュアルな会話では[ri:li](リーリ)と発音されることが多い。
+

Learn more
ネイティブの感覚では、
  • 曖昧母音がはいるかどうかは話すときのスピード次第。ゆっくりになるにつれて曖昧母音がくっきり現れてきて、早くなればなるほどri:liに近づく。
  • 単語を強調したりするときも曖昧母音が出てくる。
  • heal、idealなどのeal部分もネイティブ(少なくとも答えてくれた人)にとっては心理的に同じ。
  • reallyの曖昧母音はなくても別にずぼらな発音してるわけではない。
同じく "eal" のスペルを持つidealの発音も揺れている。[ai'diəl]から[i'di:l] まで揺れ幅が大きい。

often

もともとtは黙字であり [ɔ:ˈfən](オフン) と発音されていたが、近年綴り通りに [ɔ:ˈftən](オフトゥン)と発音する人が増えて来ている。

either

[i:ˈðə](イーザ) と発音する人と、[aiˈðə](アイザ)と発音する人がいる。

sure

[ʃuər](シュア)ではなく、[ʃɔər](ショア)のように発音する人も多い。力ない気の抜けた返事のときは、[ʃər]のようにもなる。

cool

[ku:l](クーォ)ではなく、[kɔ:l](コーォ)のように発音する人も多い。

your

ユァ、ヨォ、ヤァまで様々に発音される。[juər] [jɔər] [jɔ:r] [jər]

new

[nju:](ニュー)と発音する人と、[nu:](ヌー)と発音する人がいる。

route

[ru:t](ルート)と発音する人より、[raut](ラウト)と発音する人の方が多くなっているように思う。

where

米国でも[hweər]ではなく、英国式の[weər]と発音する人が増えている(wearと同じ発音)。what、while、whetherなどでも、[h]の音が落ちがち。