アニメなんかは映像や、音と一緒に脳にインプットされるため、覚えられやすい。
また、ストーリーごとで、
英会話では「こういうときにはこんな表現を使うんだぁ。」だとか、
「こういう発音をするのか。」というようなことも勉強できる点においてかなり良い英語教材といえる。
約20分という短い時間でひとつの話を完結させるため、殆どの時間セリフを喋りっぱなし。
会話の密度が非常に高く、効率的である。



教材に使うアニメは好きな作品でかまわない。
迷ってる人や初心者はジブリアニメなど、誰でも一度は見たことのあるような、簡単で、ストーリーを把握してるものにしてみるとよい。
いきなり気合を入れて難しいものを選ぶと、挫折の原因になりやすい
勉強するときはあれこれと手を出さず、1つだけ一番好きなもの、気に入った物を決め、
それを暗記できるくらい見て、死ぬほど徹底的に勉強する。
毎日といっていいほど目に焼き付くぐらいに、繰り返し繰り返し見ること。
このときに大切なのが、一つを完璧なまでに勉強して自分のものにしてから、次のステップに進むこと。
(100%シャドーイングできるくらいぐらいがちょうどいいか?)
100%とか言ってると難しく聞こえるが、最初は5分だけとかに区切りをつけておけばなにも難しい話ではない。
1話まるごとやらなくても、「前半アイキャッチまで」とか、「好きなシーンのある後半部分だけ」とか、
最初は短めにして徐々に慣れたら増やしていく、みたいに飽きずに勉強を継続させられるようにする。
まるまる全部しなくていいからしないと決めたとこはバッサリ切り捨ててしまう。
コロコロと教材を変えていては本当の上達にはつながらないそうだ。
また、好きな人は、"嫁"の話すことだけでも100%聞き取って、
「嫁語録集」みたいなのを作ってみるのもモチベーションアップにいいかも。

自信がついたら難易度を上げてみるといい。
日常会話が多い方が実用的に使っていけるのでよいだろう。
”難しい”と感じたらすぐにレベルを落とすこと。
野球で時速90kmの球が打てないのに140kmの球が打を打とうとするのと一緒。
難しい発音とかは音声は聞かずに何度も音読してるうちについていけたりする。

見るにあたっても、「なんとなく眺めてる」ではなく、

日本語で見る

英語+英語字幕で見る

英語で見る

といった具合に、ゆっくりと慣らしていったほうがよい。
が、まぁ語学学習といえど、日本語で見たら言ってる事わかっちまうだろが、とならんこともないが
最初は素直に作品を楽しもう。
作品によっては、字幕が入っていないなんてのもあるので購入する際には確認を怠らないこと。
音声をアナログコピーでオーディオファイルに落としておいて、スマホやMP3プレーヤーなどに入れて、
外出時に持ち歩くのも良い(画面?あんなのは飾りです。偉い人にはそれがわからんのですよ)。
上級者はスラングの多かったりするものや、あるいは表現の難しいもの、
本場の北米アニメに手を出してみるのも良いかもしれない。


勉強するにあたって、なにより一番大事なのが、 勉強を続けるということ



語学学習なんてのはすぐには結果は出てこないもので、気長にがんばろう。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

英語吹き替えアニメとリスニング

英語の会話を聞いたとき、聞き取れないのにはいくつかの理由があることが分かっている。
  1. 英語の正しい音を知らない
  2. 速度についていけない
  3. 語彙が足りない
  4. 英語の音の変化に慣れていない
  5. 背景的知識が不足している

5. 背景的知識が不足している

アニメを題材に使うとで、このなかの「背景的知識が不足している」の問題は無くなる。文化的背景が必要となるドラマなどに挑戦するのは、アニメの聞き取り ができるようになったあとでも良いだろう。最初からいくつものハードルを一度に飛び越えようとする必要はない、ハードルはひとつづつ越えるようにしよう。

3. 語彙が足りない

学園物のアニメを選べば、語彙不足問題もかなり緩和される。学園物は日常会話が中心なため、難しい言葉は殆ど出てこない。それ以外の作品に手を伸ばすのは、学園物では物足りなくなってからが良いだろう。

2. 速度についていけない

英語の発声速度に関しては、残念ながらアニメは容赦なしである。TOEICのテストなどと比較すると、3割増しで速い。再生速度の調整ができるプレイヤーが各種揃っているので、是非それらを利用しよう。ゆっくりの再生で きちんと 聞き取れるようになったものは、標準速度で再生しても聞き取れるようになっている。

4. 英語の音の変化に慣れていない

英語の音の変化については、これは一通りのルールを知り、慣れるしかないだろう。アニメの台詞は非常にクリアだけれども、学校で習った英語と異なり、音は大きく変化している。音変化のルールについては、「英語の音の変化 - リダクション、リンキング、フラッピング」 を参考にしよう。


具体的な方法

語学の勉強というものは人それぞれが自分に合った勉強方法を編み出さないとうまく行かないものですが、
その参考になるようにいくつか提案することにします。

時間

どの練習方法を採っても、200時間を越えると耳が慣れて軌道にのり、2000時間を越えると英語で考えて発言できるようになると言われている。
巷では「聞き流しているだけで、自然に英語が聞き取れるようになる」といういかさま教材をみかけるが、そのようなことは絶対ありえない。
近道はないので、まず英語に集中した200時間を越えることを目標に、たくさん楽しめる題材を選ぼう。

音読

アニメなどでの勉強や英語学習だけに限らずほとんどの勉強に通用する勉強法。
頭に叩き込みたいことをひたすら読んで、読んで、読みまくる。
英語学習なんかでは上手く発音できないなんてところは発音できるまで、
覚えたい単語や熟語を覚えられるまでひたすら死ぬまで読む。
頭を使わなくていいから、誰でもできる。
座って音読して飽きてきたら立って読む、とかやり方をちょこちょこ変えると
飽きずに続けられる。
覚えるもののイメージを頭に描いたり、ジェスチャーしたりするとより効果的。
例えば、swing という英単語を覚えるときに素振りの真似をするとか、
イチローがバッターボックスでバットを振ってるところをイメージするといった具合。
某東大受験漫画で卓球でピンポン球を打ち返す動作をしながら数学の公式を覚える、というのがあったが
あれと同じ感じ。

最近はかなり見直され、注目を集めている。


シャドーイング、オーバラッピング

教材の音声と同じ言葉を音読して後を追っていく方法(シャドーイング)、もしくは完全に一緒に音読する方法(オーバラッピング)
元々は通訳のトレーニングに使われていたが、最近では一般の学習者にも注目されている。
特にリスニング力の向上に効果がある。

手順としては、まずはシャドーイングをする場面を5分以内に絞ること。
長すぎると収拾がつかない。
次に、該当箇所のスクリプトを見て、分からない単語や熟語があれば意味を調べておく。
その後に、音声に沿ってスクリプトを見ながら音読する。
そして最後に、スクリプトを見ずに音声についていく。
舌がもつれたりするようなところは特に何度も練習すること。
涼宮ハルヒ・憂鬱Ⅰの場合なら、始めはハルヒのセリフだけを追う⇒
谷口の話をひたすら追う⇒
冒頭、ハルヒの奇人変人伝説などをすっ飛ばしてキョンのセリフだけを追う⇒
一通り通しでやってみる、などといったように変化をつけてやってみると飽きずに続けられる。

シャドーイングを行うと、自分の声が重なって音声聞き取りが難しくなる。
そのため音域が重ならないように、男性は女性キャラクタの台詞を、女性は男性キャラクタの台詞を選ぶと良いようだ。
(ただしキャラによっては、女言葉のようなイントネーションがあるらしく、男性は真似しないほうがいい女性キャラもいるらしい。)

以上、100%シャドーイングできるようになるまで行うと、新しい世界が見えてくるハズ。
自分で声に出せるようになった音やフレーズは、確実に聞き取ることができるようになり、またそのフレーズは会話で自由に使えるようになる。

参考

  • 声を出せない環境のとき、口パクシャードーイングや脳内シャドーイングは効果があるか?
    • 口パクシャドーイングは効果がある。ただし、正しく発音しようとしたら舌噛むのに、口パクだとかまないときは、正しくない筋肉の使い方してる可能性があるので、注意が必要。
    • 英語初心者に脳内練習はあまり効果がない。聞き取り精度とかは徐々にあがるが、でもきちんと発音を体で覚えておかないと、同じ聞き取りレベルに達するまで人より時間かかる。会話する能力の方は全く上がらない。
  • アニメの台詞のナチュラルスピードが速くて付いていけないときは、PCのソフトなどを利用して、少し速度を落としたものを利用しても良い。速度を落としたものをエンコードしポータブルレコーダに入れて持ち歩くのも良いだろう。
    英語の舌や唇の筋肉の使い方は日本語と異なるので早口でしゃべれないのはあたりまえ。訓練なんだから、ゆっくりで初めてだんだんスピードを上げていくといいと思う。

<English Journal 2009 02より>

1. Listening - リスニング
  • テキストを見ずに音声を聞く。

2. Mumbling - マンブリング
  • 呟きながら音声を聞く。電車内での口パク練習もこれにあたる。

3. Compresion Checking - 意味の確認
  • ここで初めてテキストを読んで、内容を理解する。

4. Synchronized Reading - シンクロ・リーディング
  • テキストを見ながら声に出して読む。後述の 5.6. が難しければここまで戻ってくる。

5. Prosody Shadowing - プロソディ・シャドーイング
  • 「音」に意識を集中する。テキストは見ない。

6. Contents Shadowing - コンテンツ・リーディング
  • 「意味」に意識を集中する。ここでもテキストは見ない。頭でしっかり意味を追う。
    難易度が高く、通訳を目指す人、通訳者もよく行うトレーニング。

上級者はいきなり 6. から入ってもいい。
なるべく自分の声を聞かない方がよい。
密封式のイヤホンか外の雑音が入らないようなヘッドホンを使い、
自分の声は録音して聞くのがよいとか。


暗記

一番ベタで苦痛な方法かもしれないが、英語力が飛躍的に向上することは間違いない。
過去の英語の達人たちはこの方法で学習してきた人も多い。

Excelなどのソフトを使って片方の列に日本語、もう片方に英語の台詞を入力して対訳のスクリプトを作る。
この際、文章をなるべく細かく分けると覚えやすい。
暗記の時は10回音読してから、更に英文を見ないで5回音読する。
途中でつっかえてしまったら最初から数えなおしをするといい。 *1
適当なところで英語の部分を隠して、日本語の部分を見ながらテストを行う記憶が更に定着する。


ディクテーション

耳で聞いた英文を、そのまま書き取る勉強方法。
流して聞くのと異なり、文を聞く時の集中力が全く異なる。
リスニング力の向上に大きな効果がある。
難しいものを選ばないこと。70%ぐらいは聞き取れる文章が望ましい。
一文毎に何度も繰り返し聞き、その文を書き取る。長い文は、分割して聞き、書き取っても良い。
流して聞いて分かったつもりになっている文でも、実際に書き取ってみると、
目で見ると簡単なフレーズでも、きちんと聞き取れない部分があることが分かる。
書き取った文が完璧で無くても良い。重要なフレーズは、何度も繰り返し登場する。
スペルがわからなかったりしたら、「ゲラップ(get up)」と聞こえれば、
そのまま「ゲラップ」とカタカナで書いてもよい。
一番大切なのは、後で「ゲラップ」がなんだったのかをスクリプトで確認する作業。
確認し終わったらその部分を音読する。

アニメは発音がクリアなので、ディクテーションに向いている。
欲張らずに、好きな場面で、発音や言葉使いが丁寧な場面を選べば良いのではないだろうか。
アニメを用いた解答がないことがデメリットでもあるが、
すぐに正解を見てしまいたい誘惑があっても、その誘惑に負けることはないというメリットもある。
ネイティブスピーカーにスクリプトの修正を手伝ってもらうのも手だ。
答え合わせや、ここが聞き取りにくいというポイント発見にもなるだろう。
聞き取れないところが沢山あってもあまり気にしないでよい。
TOEIC 900点レベルでも、聞き取れないところは沢山ある。
聞き取れる文が少しづつ増えていくのを楽しんでいればよい。


スラッシュリーディング

一昔前に流行った、文のフレーズごとに斜線(スラッシュ)を引いて、
斜線ごとに英文を読み下していくという、同時通訳的な方法。
 First off, /I'm not interested/ in ordinary people.
 断っておきますが、/ 私は興味ありません/ フツーの人間に。
 But/ if any of you were aliens,/ time-travelers or espers,/ please come see me.
 でも/ もしあなたが宇宙人なら、/ 未来人(タイムトラベラー) あるいは超能力者/ 私に会いにきてください。
 (Haruhi#01より)
 
といった感じに理解していく。
  • 1回聞いただけでは英語を理解できない
  • 早口になると理解できない
  • 単語は聞き取れるが、文全体がわからない、1文1文は聞き取れるが、文全体の発言の趣旨が理解できない
なんて人は試してみるといい。

精読

高校(早ければ中学)で、リーディングの授業に習うような英文の読み方。
どれがS(主語)でどれがV(述語)で、目的語はどれかとかを確認しながら呼んでいく方法。
英語を勉強し始めたなんて人は多読より先にこっちから始めるのがよい。
What are   you and Suzumiya up to?
V      S
You guys wouldn't happen to be dating or anything, would you?
S         V
(Haruhi#02より)

みたいなの。忘れた人は思い出せ!!


多読

文字通り、英語を読んで読んで読みまくって、英文に対する免疫をつけようというもの。
シャードーイングまたはディクテーションと組み合わせると効果が大きく、相乗効果を期待できるらしい。

語彙(ボキャブラリ)を増やすには、多読が必要。アニメや映画は語彙を増やすという面ではあまり有効ではない。
アニメは、句動詞や慣用的な言い回しを身につけるのには非常に有効だが、硬い単語はあまり登場しない。
読書を通して、語彙を増やそう。

発音

発音を学ぶことで、リスニングが向上するそうです。音を区別したり記憶したりする能力に関係あるようです。
参考 書籍
 
鵜田豊:UDA式30音トレーニング(DVD)
深澤俊昭:英語の発音パーフェクト学習事典
Barron's:American Accent Training
 
参考 webサイト
 
http://www.scn-net.ne.jp/~language/
http://www.trapeze7.com/eng/repeat/listen2.html
http://www.uda30.com/
 

おまけ:コーパスとして本ウィキのスクリプトを利用する


Longmanの5版とか最近の辞書には、単語だけでなく例文等もネイティブによる音声が収録されているものもあるが、
そうしたありきたりの例文じゃイヤだという人は、コーパス(例文データベース)としてこのサイトのスクリプトを利用できます。

たとえば、「come up with(思いつく、提案する)」という熟語の用例を知りたい場合、googleを検索式
"(come|came) up with" site:animetranscripts.wikispaces.com
で検索すると、たくさんの結果がヒットします(以下はハルヒ二期「Endless Eight III」中で使用されている例です)。
So I came up with this schedule of how we're gonna spend the rest of our vacation.
DVDを持っている人はスクリプトを参考にして該当する箇所を聞いてみよう。

この方法は、辞書の説明や用例ではニュアンスがつかみにくい単語などの理解に役立てることもできます。
上の検索式の意味およびスクリプトの検索方法については、「検索エンジン活用術」を参照してください。


参考

英語の勉強方法の考え方について、良くまとまっていると思います。近道はないけれども、誰でも歩き続けられる道を選ぶことはできるということでしょうか。
http://lunar.littlestar.jp/stardust/english/howtostudy.html